スマートフォン版に切り替える

コラム

これってアリですか?消費税免税事業者編

OPINION

税理士の視点から、また一生活者の視点から社会の「不適正」「矛盾」を見つけて記事にしていきたいと思います。

まずは消費税!

消費税率が2019年10月1日から二段階税率になりました。社会保障費の増加を考えるとやむを得ないのでしょうが、実は消費者が支払った消費税の全部がちゃんと国庫に収納されているのかというと、納まっていないという実態があるのです。

まずその第一に挙げられる要因が「免税事業者」の存在です。平成元年の消費税導入時から、「免税事業者」はずーっと存在しています。現行制度では、課税売上高(簡単に言いますと2年前(2期前)の売上高)が1000万円以下の事業者は免税業者とされています。

結論からいいますと、この免税業者の方々は消費税は「もらい得」になっています。商売をしていいる方がお客さんから預かった消費税というのは、そのうち所定の計算を経て一定額が国に納められる仕組みなのですが、免税業者はそもそも申告しなくてよいことになっているため納めることもないのです。
消費者の消費税率は上昇してていく一方で、その陰に「もらい得」の事業者がたくさんいることを認めているのはあまりにも不可解(—な国だ!)と納得できないでおりましたが、2023年10月からここのところが変わってきます。良い方向に・・・。

2023年10月1日以降に導入される消費税の「インボイス方式」によりこの問題が解決されるのです(但し2029年9月までは経過措置により完全解消にはならない)。

1989年4月1日から2023年9月30日(34年6か月)の間に免税事業者のものになってしまった「消費税=益税」はいったいいくらなんでしょうか。気が遠くなりそうな・・・。

日経新聞記事によると上述の免税事業者に係る益税、すなわち国民が支払ったのに国庫には納まらなかった金額は年間2千億円。
単純な掛け算をしてはいけないとはわかっていても掛け算せずにはいられません!
しかも2004年3月までは事業者免税点は3千万円(!)だったのです。そして税率は3%(1989年)➡5%(1997年)➡8%(2014年)➡10%(2019年)と上昇。

いやいや、計算が難しく、、、計算式は非公開としますがざっとその益税総額34年分を計算してみましたら、なんと!

6兆6750億円

国民が税制にもっと関心を寄せてこうした「不適正」を指弾していくしかありません。特に税理士とその関係諸団体はこういうことこそ世間に大いに問うべきだと思っています。